片手取りの技でした(先生の言葉そのままではありません)
体の内側から、足の裏よりももっと地面の底からぐっと上がってくるものをまっすぐ上まであげて、上がったものを感じながら、まっすぐ降ろしてくるだけ。という様なことえを言われました。
感覚でしか覚えてませんが、その時はほんの少しですが以前よりは手を使うことをやめることができ、足を(居つくなって言われたと思います)動かすことができた様に思います。
後は特に何の技とかいうのは覚えてないのですが、通りすがりに直接声をかけられたことは
・もう少し肩の力をぬいてください
・気軽にした方がいいですよ
・落すところはここですって丸めた手で、みぞおちのあたりをなでられたことがあります。(ひどく重く感じました)
参加されていた方全員に説明してた時のお話ですが
みなさんは難しいことを考えすぎて何かしようとしてますが、もっと簡単なことをすればいいんです。
上げたものは下げる、開げたものはまとめる、簡単なことほどむつかしいのですが・・・何か文章になってないかもしれませんが、この様なことを聞いたように思います。
足はいつかず、座っていてもすぐ立てるように、といいながら座って立って、立って座り左右前後と流れるように動いてみせてくださった記憶もあります。
”右手を働かすのは左手、手を働かすのは足”っていうのも聞きました。
私直接でなし、一緒にしていた相手の男性の方に”女生とやる時は特にもっとやさしくしてください”と言われたこともあります。
確かに受けを取っても師範はきつい技はされませんでした。といってもとらえらこんでいる所はしっかりと、とらえられてましたから抵抗すればどんどん乗ってこられますが、高段者の方の受けをとる時に感じる、体へのダメージが全くないんです。
本当に最後に師範のお帰りをお見送りするのに、雨の中傘をさしかけて歩いた時に「女の人にこんなことをしてもらうのは・・・・・ヨーロッパでは男がするものです」ってそっと傘をにぎられて(結局ここは日本で、そんなことしたら私がしかられます。といって渡さなかったのですが)その時に少し触れた時の手の暖かみに加えて、何か初めて師範の雲の上の人っていうイメージから、普通の一人の人間としての暖かみを感じた様に思います。
師範の手を取った感触ですが、にぎった瞬間はとても太い手なんです。でもその瞬間に、くしゅっと縮んでなくなってしまう。空気と同化している様な、そんな気がしました。
その後は止まることはなく動かされるのですが、その時は道場中の空気が、全部自分の空気の様に思えて、その手が私の上に乗ってとらえている時は、丸太より重い気がします。
結局最後となった研修会の日の感想なのですが、稽古で見ていて感じた師範の手首が、みなさんはよく太いっておっしゃいますが、お食事の時に隣に座って真近で見ると、自分が思っていたよりもひとまわりは細く感じました。今までは思ったことがなかったのが不思議におもっていもす。
2000年3月18日
(I-3段記 女性)